内容説明
人間の、あやかしの、強い強い想いが染み付いている――。そんな曰く付きの品ばかりを扱う質屋の主人、凍雨。彼は人の感情の"結晶"を、嗜好品として舐め味わうという。魂を持つものには劇毒となり、触れることも儘ならぬ結晶。――それを三つも奪われた!? しかも相手は、人間!!? 当然のごとく後を追うハメになる黄龍、人間であるはずなのに不思議な力を使う謎の女。「魂のえきすぱーと」を自称する妖怪東風も現れて、それぞれの想いが絡まり合う追走劇は、やがて――…? 前田 栄の紡ぐ当世あやかし冒険譚、胸をふるわす完結巻!!