内容説明
プロローグ ディオニュソス対アポロン——記憶のなかのモーリス・ベジャール | |
I | ジェンダーあるいは性の回転扉 |
ハイナー・ミュラー、あるいはテクスト・ゲーム——『四重奏』のための四楽章 『ロレンザッチョ』あるいは権力と性差 |
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II | バレエによって物語ること |
《メタ─リング》あるいはベジャールによる『指輪』 『指輪』あるいは円環構造 狂気について身体の語ること 『牧神の午後』変奏 音楽と舞踏——ベジャールにおける「ドイツ的なるもの」 劇的バレエの現在——ベジャールからノイマイヤーへ 劇的バレエの行方——ノイマイヤー、あるいはバレエによって物語ること フォーサイスの「方法叙説」 ベジャールの帰還——ジル・ロマンとローザンヌ・バレエ 「海」と「エロス」——ノイマイヤーのギリシア ベジャールによるミサ 白鳥、あるいはジェンダーの襞 |
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III | 友へ—— |
一つの時代の終焉——追悼ジョルジュ・ドン 虚空の花——ジョルジュ・ドンの紋章のために 真紅の薔薇、一輪 ナルシスの孤独な薔薇——マラーホフ讃 O嬢への手紙——マラーホフ讃 本木雅弘君への手紙 『檜垣の女』あるいは「繰り返し」ということ |
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IV | 紋章学 |
舌語・息・絵文字——デリダ/アルトーを読む 松浦寿輝に 友愛のプロブレマティック バルチュスあるいは天使の性 ベッティナ・ランス、あるいは《暴力》の操作——ロラン・バルト『明るい部屋』の余白に 写真術あるいは欲望の憑依 |
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V | 演出の余白に |
『かもめ』前口上 マリヴォー、あるいは性の回転扉 『ロレンザッチョ』との出会い ロマン派のラスコリニコフ——ミュッセ『ロレンザッチョ』のこと テクスト・ゲーム——ハイナー・ミュラー『四重奏』を演じて 余白のデュラス節——戯曲『アガタ』訳・演出にあたって 三島由紀夫作『サド侯爵夫人』の演出について 声と身体——モノ・オペラ『源氏物語』の演出 聖ジュネによる《受難曲》 『声』のドラマ 懐かしい距離——鏡花戯曲の言葉について フェードルの地平 |
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VI | 表象のディスクール─断章 |
時評という痕跡——劇場の余白に 私の『忠臣蔵』 涙の劇場 セネカ——悲劇の記憶 身体と言説——北京で考えたこと 中国男旦事情 三味線の糸、沈黙の声 クローデル、バルト、文楽 快楽と欲望——舞台の幻想について あとがき 初出一覧 |
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