内容説明
アンデルセン生誕200年 荒俣宏がおくる、もうひとつのアンデルセン彼の面白さのエッセンスを、異色の傑作24篇に集約!アイルランドの幻想画家ハリー・クラークの夢幻味あふれる挿画40点を収録!編集部より●ハリー・クラークは1889年にアイルランドのダブリンに生まれました。父の工房を手伝ってステンドグラス職人として働くかたわら挿絵画家を志し、画稿を持ってロンドンのハラップ社を訪ね、そこで社長に一目惚れされ、『アンデルセン童話集』の挿絵を依頼されます。クラークは全力を尽くし、1916年、処女作が刊行されます。それが本書の原本。評判は上々で、ハラップ社は第2作を企画、それが『ポオ怪奇小説集』でした。これが大ヒットとなります。クラークの世界では、アンデルセンはポオと並ぶのです。クラークの作風は世紀末の画家ビアズリーに似ていますが、彩色画であることが決定的に違います。「その鮮やかで神秘的な色の輝きはステンドグラスのそれにちかい」と、荒俣宏は絶賛します。荒俣さんはクラークに惚れ込んでいるだけではない。「童話の真実とは、じつは子供こそがほんとうの読者であり、童話のすごさが理解できない大人のためにわかりやすく書き直されている大人向けの本」なのである。そう考える荒俣さんにとっては、アンデルセンはクラークの挿絵を通してもう一度、読まれ直されなければならない文学なのです。これは文字通り、荒俣宏から読者への心を込めた贈物です。
訳者の荒俣宏氏が「ペロー童話集」「アンデルセン童話集」や貴重な自身の 原書コレクションを前に美しい挿絵本の魅力を語る動画です。
四六判上製函入り
訳者の荒俣宏氏が「ペロー童話集」「アンデルセン童話集」や貴重な自身の 原書コレクションを前に美しい挿絵本の魅力を語る動画です。
四六判上製函入り