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靖国問題の精神分析
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靖国問題の精神分析

著者 岸田秀
三浦雅士
ジャンル 一般書 > 人文・哲学 > 社会
発行形態 書籍
発売日 2005/08/23
判型・ページ数 4-6・288ページ
商品コード 9784403231032

価格1,650円(税込)

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内容説明
第1章 靖国参拝は是か非か

  政治は己惚れの論理
  靖国参拝は背信行為か
  靖国肯定は岸田理論に反する?
  慰霊は死者のためか生者のためか
  国家の仕組みと自我の仕組み
  靖国問題に見る甘えの構造
  聖俗分離の居心地の悪さ
  国家もひとつの宗教団体である
  ファナティシズムの論理
  自我のメカニズムと党派のメカニズム
  中国、朝鮮、日本——三角関係の由来
  中国のアイデンティティ・クライシス
  被害者はひそかに加害者と自己を同一視する
  自我の支えは簡単に取り替えられる
  恥と誇り、罪と罰
  一神教は悪く、自閉的共同体は害をなす
  なぜ被害者に全面的な権利があるのか
  参拝中止が卑屈か、参拝続行が卑屈か
  暴支膺懲の論理を繰り返す
  靖国は自閉的共同体の象徴?

第2章 日中問題の深層

  靖国問題と岸田理論
  マルクス主義から精神分析へ
  精神分析は社会理論である
  岸田理論の立脚点
  集団心理の仕組みと個人心理の仕組みは違わない
  自分は首尾一貫しているという幻想
  日中関係の歴史が逆転した近代
  日中関係にアメリカが割り込んできた
  日米中の三角関係がいまや反転した
  中国蔑視の精神分析的な起源
  靖国神社こそ官僚病の起源
  日本はアメリカ・コンプレクスを中国で発散している
  軍部だけが悪かったというのは嘘だ
  被害者は無限に正義なのか
  靖国神社を正当化する根拠
  軍隊を持つのは善か悪か
  国家は軍隊でもち、自我は腕力でもつ?
  国家と軍隊の起源をどう考えるか
  慰霊碑はいまどういう意味をもつか
  アイ・アム・ア・ラスト・コピー

第3章 中国、大東亜共栄圏の野望

  中国が靖国参拝を非難する本当の理由
  中国が大東亜共栄圏構想をもつ背景
  中国大東亜共栄圏はアメリカのつくった幻影?
  戦後は終わっていない
  東京裁判批判の論理
  日本人は反省しているか
  中国が膨張政策をとることはありうるか
  中国は日本の自尊心を傷つけたい?
  侵略された側が隠蔽したこと
  国家の分裂、自我の分裂
  いま太平洋戦争はどう理解されているか
  原爆を謝罪しない論理がアメリカを追い込む
  共産中国はいつまで持続するか
  古今東西、歴史教科書は国家の己惚れ
  歴史教科書は系図買いのようなもの?
  中国が靖国神社を検討しろというのはおかしいか
  近代日本の変質の象徴としての靖国神社
  東京裁判で得をしたのは日本である
  自然の法と神の法
  精神分析にとって法とは何か
  残虐行為とは何か
  近代戦争の意味

第4章 靖国問題の国際関係論

  国際関係論としての岸田理論
  ジャック・ラカンと岸田秀が交差する場
  本能が壊れたという着想はどこから来たか
  道路公団という自閉的共同体の病理
  自閉的共同体は民間では成立しない
  地球全体がいまや自閉的共同体になりつつある
  自閉的共同体アメリカ崩壊の恐怖
  アメリカがイスラム過激派をつくった
  近代は一神教の病理のひとつの症例にすぎない
  信長も秀吉もスペインの真似をした
  一神教は自閉的共同体になりやすい
  靖国神社をナショナル・アイデンティティにする論理
  侮辱が侮辱を呼ぶ国際関係
  靖国神社は日本国家維持のために必要か
  素朴な論理こそが最大の加害者になる
  屈辱が世界史を動かす
  国際関係の精神分析へ