内容説明
第66回 読売文学賞 評論・伝記賞を受賞いたしました。
第30回ヨゼフ・ロゲンドルフ賞を受賞いたしました。
※ヨゼフ・ロゲンドルフ賞とは、上智大学教授だった故ヨゼフ・ロゲンドルフ神父を記念して設立され、異文化の相互理解に資する優れた論文、著書、翻訳などに年に一度与えられる賞です。
美しく豊かな老年を過ごす!
『リルケ』『江戸後期の詩人たち』『菅茶山』などの名著で知られる文人学者・富士川英郎の一生時代とともに描き出される、游、英郎、義之と続く学者三代の系譜
晩年に執筆された数多い回想の文章を読んでいると、老いることは哀しく、寂しいだけなどといったよく見かける悲観的な見方は少しも見出せない。それどころか、老いを生かすことは素晴らしいことだとする、一種の幸福感が随所から立ち昇って来るような趣さえ感じられる。やぐらへの熱中にしても、学問的熱意もさることながら、その根底には、記憶のなかの映像に向かってひらかれた、少年のように純真でみずみずしい感受性が生き生きと脈動していることがはっきりと感じられるのである。わたしはそのような回想の文章を読むのが好きである。―本文より
1 プロローグ 華やぎのある孤独
2 回想のなかの大正時代
3 詩的人間の誕生
4 リルケの方へ
5 昭和十年代
6 リルケ・ブームのなかで
7 昭和三十年代
8 『伊沢蘭軒』をめぐって
9 江戸後期の詩人たち
10 菅茶山の方へ
11 富士川游のこと
12 『儒者の随筆』
13 『茶前酒後』
14 『失われたファウナ』
15 父とわたし
16 晩年の父の記
あとがき
富士川英郎 年譜
富士川英郎 著書目録
第30回ヨゼフ・ロゲンドルフ賞を受賞いたしました。
※ヨゼフ・ロゲンドルフ賞とは、上智大学教授だった故ヨゼフ・ロゲンドルフ神父を記念して設立され、異文化の相互理解に資する優れた論文、著書、翻訳などに年に一度与えられる賞です。
美しく豊かな老年を過ごす!
『リルケ』『江戸後期の詩人たち』『菅茶山』などの名著で知られる文人学者・富士川英郎の一生時代とともに描き出される、游、英郎、義之と続く学者三代の系譜
晩年に執筆された数多い回想の文章を読んでいると、老いることは哀しく、寂しいだけなどといったよく見かける悲観的な見方は少しも見出せない。それどころか、老いを生かすことは素晴らしいことだとする、一種の幸福感が随所から立ち昇って来るような趣さえ感じられる。やぐらへの熱中にしても、学問的熱意もさることながら、その根底には、記憶のなかの映像に向かってひらかれた、少年のように純真でみずみずしい感受性が生き生きと脈動していることがはっきりと感じられるのである。わたしはそのような回想の文章を読むのが好きである。―本文より
1 プロローグ 華やぎのある孤独
2 回想のなかの大正時代
3 詩的人間の誕生
4 リルケの方へ
5 昭和十年代
6 リルケ・ブームのなかで
7 昭和三十年代
8 『伊沢蘭軒』をめぐって
9 江戸後期の詩人たち
10 菅茶山の方へ
11 富士川游のこと
12 『儒者の随筆』
13 『茶前酒後』
14 『失われたファウナ』
15 父とわたし
16 晩年の父の記
あとがき
富士川英郎 年譜
富士川英郎 著書目録